BL
□雨に溶ける雪♂
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「会長、これ」
雨宮が差し出したのは、企画の書類で雨宮に振り分けた分だった。
「もう…終わったんですか?」
「まぁ…(会長に触りたいっっ)」
「ありがとうございます」
刹那は書類を受け取り、ぎこちなく微笑んだ。
(かぁわいいっかぁわいいよぉッ!!!我慢だ、俺!!!)
雨宮は自分の激情する気持ちを押さえ、何とか平静を装った。
「いつもこの調子ならいいのにね」
霧島は呆れたように溜め息をついた。
「そうですね。これからは企画中は触るのを禁止しましょうか」
(霧島ぁぁぁあっ!!!!!)
「雨宮、顔が凄い事になってるよ。少し落ち着こうか」
雲仙が必死に止め、雨宮は霧島をボコボコにせずに済んだのだった。
「…ッチ」
雨宮は舌打ちをして、生徒会室を出て行った。
「会長、確かにこの方法なら雨宮は働くけど、少し可哀想じゃないですか??他にも方法はありますよ」
「?」
「例えば、一杯触らせてあげるから頑張って貰う、とか」
「ぶっ」
「あー、それならあの人も不満なくやるね」
刹那は顔を真っ赤にしながら、抗議する。
「僕がもちません。雲仙君、危ない事をさらっと言わないで下さい」
「……もしかして会長さぁ、雨宮さんに触ったらダメって言ったのって、自分が雨宮さんに触られたらドキドキして企画どころじゃなくなるから??なーんて…」
霧島がそう言って刹那を見ると、刹那はより一層顔を真っ赤に染めていた。
「もしかして…図星?」
((可愛いな…))
真っ赤になって俯く刹那を見ながら思った事は二人一緒で、その他の生徒会役員が思った事も一緒だった。
(((逃げて下さい、会長)))
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