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□解禁ストーリー*秋に募る雪
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僕は初めて恋情という物を知りました。
僕にはそんな物は縁が無いものだと、ずっと思っていました。
でも、あの方は僕の心を風のように奪っていきました。まるで、秋に吹く柔らかい風のように。



***


僕は生徒会の行事が立て続けにあり、とても疲れました。
体育祭、文化祭、球技大会…どこぞの副会長が働かないのもあり、くたくたです。
僕ははやく家に帰って休もうと、学校を後にしました。
しかし帰り道、今日は親がいない事を思い出して夕飯の食材を買おうとスーパーに向かいました。
スーパーに入ると、大勢の人がある一点に注目していました。

(何を…?)

近づいて見てみると、その注目の的が解りました。
恐ろしい程顔が整った兄弟がいたからです。

僕は、その中の1人に目を奪われました。
3人の中にいると、少し目立ちませんが、3人の格好良い顔立ちに比べてとても可愛らしい顔立ちをしていました。

「うわっ!!ちょ…夏兄!やめてよっ」

「だってあまりにも秋人が可愛いからさー」

(秋人…さん)

制服を見れば、隣の高校という事が解りました。

(可愛い方ですね…)

僕は、その兄弟がその場から動くまでずっと秋人さんに目を奪われていたのでした。







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