BL
□雨×雪♂
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(あ…)
昼休み、刹那が見つけたのは雨宮だった。
「やだぁ〜、海ったらぁ」
「海く〜ん、今度遊びに行こぉ?」
雨宮の周りは可愛いらしい女の子や男友達が囲んでいた。
(やはり、雨宮君はモテるんですね…)
そんな彼が、いつも自分に抱きついてきたりするのは、ただのスキンシップなのだろう。
そう思い、刹那が通り過ぎようとした時。
「あ、会長ーっ!」
雨宮は満面の笑みを浮かべて、刹那の方へやってきたかと思うと、ぎゅっと抱き締めた。
「ちょ…此処は皆さんの前ですっ!離れて下さいっ」
「やーだ」
何も自分に抱きつかなくても…刹那がそう思っていると、1人の女の子が声をあげた。
「いいなぁ、会長〜。海〜、あたし達にもしてよぉ」
「だーめっ!会長限定だからっ」
そう言って雨宮は腕の力を少し強める。
(え……?!僕だけ…?)
刹那は今言われた言葉についてぐるぐる考えていた。
雨宮は急に静かになった刹那に話しかけた。
「会長?どうしたの??」
(あ…耳元で…喋られるとっ…あれ?…い、しきが…)
「会長?…会長!?」
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