BL

□会長!!
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その日の放課後。
刹那は校内の鍵の戸締まりをしていた。
すると、とある空き教室から声が聞こえた。

(誰でしょう??)

刹那が見てみると、下級生のようだった。しかし、その手に握られているのは、タバコ。

(注意しなくては…!!)

楽しそうに談笑している教室へ刹那は入って行った。

「何をしているんですか?タバコは吸ってはいけません」

「あ?」

「何だ、噂の会長じゃん」

「偉いね、タバコは吸ってはいけませんだってさ」

下級生は刹那の言うことを聞こうとしない。

「この件は先生方に報告させて頂きます。先生方から親御さんに連絡が行くと思いますので、頭に入れといて下さい」

そう言って刹那が教室を出ようとすれば、1人が刹那の腕を掴む。

「っ!?何を――」

下級生三人は、ニヤニヤと刹那の体を絡み付くような視線で見る。

「会長って、本当に可愛いよな〜」

「……は?」

「まじ、女の子見たいな顔してるもんなっ」

「肌とかキレイだし」

そう、刹那は中性的な顔立ちでどちらかと言うと可愛いらしい顔だった。
生徒会長という役柄、生徒の前に出る機会も多く、密かに男子のファンも得ていたりする。

「ねぇ会長。先公に言わないでいてくれたら、酷い事はしねーよ?」

「だから何を……」

刹那は本当に解らなくて、戸惑っていた。

「逆を返せば先公に言うなら、酷い事するって事」

そう言うと、刹那のネクタイに手をかけて一気に引き下ろすと、次はYシャツのボタンに手をかけた。

「やっ…!?」

そこまでされれば刹那は嫌でも何をされるのか解った。

「やぁっ!嫌ですっ…」

もがくけれど、ピクリともしない。刹那が目を瞑ったとき。

「「「会長!!」」」

聞き慣れた声がして。

「会長が遅いと思えば…てめぇら…マジでぶっ殺す…!!」

「…今すぐ汚い手を離しなよ。永遠に日の光を浴びれない体にするよ?」

「会長から手を離して下さい。君たちの雑菌はつけたくないので…あ、雑菌が可哀想でした」

三人はそれぞれに怒りを表しながら言えば、下級生は怖じけづいて出ていく。

「あ……」

「会長、大丈夫?」

「会長、触られた所は?」

「会長、もう大丈夫ですよ」

三人は口々に言いながら刹那に何も無かったのを確認すると、微笑んだ。

「あ…あの、ありがとうございます…」

刹那が真っ赤になりながら言えば、三人はまた微笑んだ。




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