*ダンガンロンパ(1、2両方)*

□以心伝心
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朝日奈さん達と別れて、食堂へ戻ると白夜は一人で本を読んでいた
ケーキは完食済みか…しっかしああやって座ってるとなかなか絵になるな



『白夜、ただいま』

「もう帰ってきたのか」

『もうすぐ夕食だしねー、ケーキ美味しかった?』

「悪くはなかったな、お前らしい平々凡々な味だった」

『そっか、ありがとう』



俺が黙々と食器を片付けている間も、白夜は本を読み続けていた
…何語の本だろう?相当集中しているみたいだ



『料理ってさ、意外と楽しいもんだね』

「俺はやらないぞ」

『違う違う!なんかこう…料理を仕事にしても楽しいかと思ってね
美味しいって言ってもらえると嬉しいし』

「…仕事にするのか?」



白夜は本から俺に視線を向けて、俺を睨みつけて言った
少し怒ってるかな…いや、多分あれは不安の顔だ
もしかして…俺が白夜から離れるって思ってんのかな



『ばーか、お前のとこのコックでもいいかなって思ったんだよ』

「は?」

『昔から言ってるじゃん、俺の夢は昔からお前の使用人だよ』

「…黙れ」

『え、いいよね?一応これでも勉強してるんだけど』

「俺は知らん、勝手にしろ」

『はいはい』

「…撤回だ、俺の許可なしに勝手な行動をとるな」

『うん、分かった』





再び白夜は本に視線を戻す…けど、口角が若干上がって少し機嫌が良さそうだ
やっぱり…素直じゃないんだな

でも小さい頃から一緒なんだ、お前が喜んでいることくらい分かるさ






以心伝心

(ところで白夜、この別の皿に乗った一切れのケーキはひょっとして俺にかな?)
(それならそう言ってくれればよかったのにね)
(お前にこれを尋ねたら、多分勝手にしろって言われるんだろうけど…)
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