*ダンガンロンパ(1、2両方)*

□腑に落ちない
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雨の降りしきる中、俺と舞園さんは無言で歩いていた
…何か話をしたほうがいいのかな?



『それ、変装?』

「一応…そのつもりです、たまに部屋とかで着てたりするんですけどね」

『それはそれで似合ってると思う』

「本当ですか?ありがとうございます!」

『いつものも似合ってるけど…』



スカートが短すぎて少し心配になるんだよなあ
女の子って皆あんな感じなのか?
それとも…俺が古いだけかな



「みんな、あんな感じですよ?」

『…なんで分かった?』

「エスパーですから」

『超能力者…!?』

「冗談ですよ、ご心配ありがとうございます」

『ああ…いえ』



機嫌が悪そうに俯いたかと思ったら、意地悪な笑顔を見せたりして
最初から思っていたけど…よく分からない人だ

最初は硬かった空気も柔らかくなってきた頃、後ろから袖を引っ張られて…振り返ると知らない人がいた



「あの…もしかして、舞園さんですか!?」

「え…」

「あの!俺ファンです!サインください!」

「えっと、あの…すみません」

「あれ?隣の人、まさか彼氏…?」



物腰は柔らかいけれど、明らかに嫌そうな顔をしながら聞かれる
早速誤解されたみたいだなあ…どうしよう
とりあえず、ごまかすしかないかな?




『…』

「おい、聞いてんの?彼氏かって聞いてんだけど」

『は…ははっ!!舞園さんだって、また間違えられちゃったなー!』

「え?」

『この子、舞園さやかに似てるってよく言われんの!でも凄い引っ込み思案な子でさあ…勘弁してくれないかな?』

「あ、あの…」

『それに、俺の…大事な人だからね』



全てハッタリのはずなのに、何故か驚くくらいにスラスラと言葉が出てきた
多分今の俺は、今までの人生で一番テンションが高いと思う

俺の勢いに唖然としたのかポカンと口を開ける男を無視して、舞園さんの手をひいて走り出した
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