無双ビーエル

□お泊り
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少し離れた位置にあるスイッチを押して、部屋は真っ暗になる。
ベットサイドの青い電子時計の光だけがついていた。
三成が横になっているベットに腰掛ける。


「………」

「………」

「………イヤだったら、すぐ言えよ。」

「…清正。」


三成が俺の服の裾を引く。
そっと覆いかぶさり、触れるだけのキスをした。


「……好きだ。」

「知っている。」

「三成…今度は、お前も望んでるか?」

「……過去も、望んでいた。どんな形であれ、お前に望まれるのは幸せだ。」

「ッ…三、成!」

「ぁ……ッ」


深く呼吸さえ奪うようにキスして、乱暴に慌てながら服を脱がせた。
華奢な腰を触って、俺が指と唇で触れてないところがないように三成の体中触りまくってキスして。

一番恥ずかしいところを暴いて、俺の醜い欲も晒して。

コンドームつけんのに手間取って。必死に三成の熱い肉にねじ込んだ。


「ひ、ぐッ…きよまさっあ、ああッ!!…きよまさっ!」

「んん!三成すきだっ…すき…ッ!やべぇよッお前…最高…!かわいい、すき…俺の、だ!」

「あああ…ッ!!」

「俺だけの…三成ッ、ああ、マジ、かわいいッ!!」

「きよまさ…っ!」







そのあとのことは、あまり覚えてない。

ただただ、幸せすぎて何度か泣いてしまったことと、いたがりながらも三成が拒否しなかったこと。

それだけは、はっきり覚えてる。


朝方、気を失うように眠ってしまった三成を、ずっと見ていたらまた泣きそうになった。


「…この幸せが、いつか崩れるんじゃないかってどこかで思っちまう。怖いんだよ……三成。」


幸せすぎて怖いなんて、初めて知った。

手に入れれば足らなくて、離れれば狂いそうで、傍にいても苦しいなんて。


「……怖いよ、三成…!」


眠っている俺が汚した綺麗な三成を見つめて、抱き締めて。



俺はなんだか、懺悔でもしている気分になっていた。



END


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