libretto

□今と未来を繋ぐもの
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「では坊ちゃん、お支度が整いましたら食堂にて」
「あぁ。…セバスチャンのやつ、行ったか。…鏡?そういえば、しばらく見たこともなかったな」
自分らしく生きる為に 見つめる鏡の中に
気負いもせず笑っている 僕が居るかな?
難しそうに腕組みして 疲れ顔で ため息一つ
「…この瞳に刻まれた契約印がある限り僕は…家族を奪ったヤツらを必ずっ」
「えぇ。私が最後のその時までお側におります…必ず」
「まだいたのかセバスチャン…お前は、僕が欲した駒だ」
夢中で探し見つけたもの 重たそうに 抱えながら
「はい。契約印がある限り…私はあなたの下部…」
確かなもの感じるたび 不確かなものが愛しくて
手の中には いつもあきれた 空想だけ握りしめてた

「ならいい…。死の瞬間が決まっているだけで、こんなにも穏やかな気持ちになるんだな」
「坊ちゃん…眼が腫れてしまいます」
いつか届くと 信じるだけで こんなにも素直に笑えるよ
涙の奥で 溢れ出す力を どうか 真っ直ぐにうつして
「あの1ヶ月で、僕は昔の僕と決別した…今さら、僕らしい姿なんて思い描く事すら」
「おや、今さら過去を振り返るとは。あの日に帰りたいとお考えですか」
自分らしさ覗き込むたび 曇ってしまった鏡
乾かせるのはただ一つ この胸に滾る願い
誰かの言葉に心が 痛み 迷い 打ち鳴らされて
「だとしたらなんだというんだ…」
「よろしいのではありませんか?過去と現在の差が、あなたをより一層復讐へと駆り立てる。過去も現在もこれからも…すべてがあなたという存在には必要不可欠なのですから」
「セバスチャン…」
震える度 裸になれた 人はそうして繋がってく
はぐれはしない 僕等の未来 幾つにも重なりあうプリズム
「あなたを形成している総てが、魂という1つの塊なのですよ」
いつか一つに 降り注ぐ場所へと どんな悲しみも越えて
「ならばその総て、僕の罪も業も詰まった魂を…お前は受け入れるのか」
「えぇ…赦されぬ罪も浄化されない汚れも、それでも光を放つあなたの魂を私は頂きます。復讐を遂げた、願いが届いた瞬間に…」
いつか届くと 信じるだけで こんなにも素直に笑えるよ
涙の奥で 溢れ出す力を どうか 真っ直ぐにうつして
「お前は僕の駒…だから」

はぐれはしない 僕等の未来 幾つにも重なりあうプリズム
いつか一つに 降り注ぐ場所へと どんな悲しみも越えて
溢れ出す力を真っ直ぐにうつして

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