libretto

□IN THE DARK
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『坊ちゃん…さぁ、坊ちゃん。お目覚めの時間ですよ。目をそっと開けて』
どこだここは そうだここは
諦めが気怠く香ってる生温い胃の中だ
『坊ちゃん…ただいま戻りました。私はあくまで、坊ちゃんの執事ですから。他の誰でもない貴方だけの…ですから、排除致しますよ…貴方が目にしたくない者はすべて。さぁ、名前を呼んで…』
小さな羽虫が群れるだけの白熱灯

チラチラ瞬いて静かに消えた
おかえり僕の元へ 君の名前は確か暗闇
忘れてなんかいないよ また逢えて嬉しい
『契約が完了した暁には、私は貴方を…』
さぁこの身を さぁすべてを
ひと思いに飲み込んでおくれ
さぁ身ぐるみ 剥ぎ取ってくれ
僕にこびりついた たくさんのしがらみを

『ファントムハイヴ家へようこそ。私、執事長のセバスチャンと申します』
ゆっくり居座って かまわないからね暗闇
ろくでもない明日が手招きしてる
『本日は午後から商談のご予定が7件程…』
見ろよ僕に群がる うるさい二枚舌の羽虫
偽りだけの言葉で目が回ってしまう
『…そしてこちらが、女王陛下からでございます』
まだ進めって まだやれるって

空の井戸からは水は汲めない
誰が味方? あんたは敵?
何も信じれなくなる前に おさらばさ
『坊ちゃん…ご覧になっていらしたのはご家族の写真ですか?それから、ソーマ様とエリザベス様がお越しです』
悪いもんでも食ったような顔をしてるな暗闇
つい光を求めてしまう心が不味いのだろう
どこだここは そうだここは

『おや、燃やされてしまうのですね…ソーマ様達もお断りに?かしこまりました』
諦めが気怠く香ってる
酸っぱい胃液の海に溶けて
くだらないものは沈めばいい
『さぁ坊ちゃん、お休みの時間ですよ。ゆっくり瞳を閉じて…最後に呼んでください。私の名を…』
さぁこの身を さぁすべてを
ひと思いに飲み込んでおくれ
もっと消化して もっと浄化して
しばらくは君と戯れよう 暗闇よ
『おや、燃やされてしまうのですね…ソーマ様達もお断りに?かしこまりました』
諦めが気怠く香ってる
酸っぱい胃液の海に溶けて
くだらないものは沈めばいい
『さぁ坊ちゃん、お休みの時間ですよ。ゆっくり瞳を閉じて…最後に呼んでください。私の名を…』
さぁこの身を さぁすべてを
ひと思いに飲み込んでおくれ
もっと消化して もっと浄化して

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