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□にゃん小話-お風呂-
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「凌、帰ったで」


「ゆーし、お帰りっ!」


いつものように忍足の帰りを、今か今かと待っていた凌は
忍足が帰ってくるなり、玄関まで走っていき飛びついた。


「汗臭いやろ〜」


「ううん。僕ゆーしの匂い、好きだよ?」


抱きついたまま、身長差から必然的に上目遣いになりながら言う凌に
忍足は視線を逸らす。


(あかん・・かわえぇ・・)


今すぐにでも押し倒したいという思いを断ち切るように
自分に抱きついている凌を、そっと放した。


「汗たくさんかいてるし、お風呂入る?もうすぐお湯溜まるよ」


「そやな。・・・凌も一緒に入るか?」


「いいの?」


「えぇで」


「やったぁ!」


忍足から一緒に入ろうと誘われ、
嬉しさではしゃぎ、目をキラキラと輝かせる凌。
片時も離れたくないと思うほどに忍足のことが大好きな凌は
『一緒』という言葉が大好きだった。


気分もあがり、楽しそうに風呂に入る準備をしている凌。
それを見守る忍足は、妖しく笑っていたのだった。



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