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□にゃん小話-七夕-
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今日は、7月7日。七夕。
「凌行くで」
「はぁーい」
凌にとって、忍足との初めての七夕。
と言っても、七夕自体が初めてなのだが。
そんな今日は、跡部家でテニス部レギュラー陣で集まった。
七夕だからという理由は建前で、
とにかくみんなで集まって騒ぎたいというのが本音だ。
「ねぇ、ゆーし。七夕って何するの?」
何も知らない凌は、ただ純粋に七夕に興味があった。
「そやな。七夕はな、織姫と彦星が年に1度だけ会える素敵な日なんやで」
「1年に1回しか会えないの?」
「そやで。それに雨が降ると、その年に1度もダメになってまうんや」
「えぇー!」
「二人の間にある川を越えられなくなってまうんや」
「そんなぁ・・・・」
まるで自分のことのように落胆する凌。
(えぇ子やなぁ・・・可愛ぇし・・)
そんな凌を、少し邪まな目で見つめる忍足。
そうして、七夕の話をしながら跡部邸へと向かった。