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□gnsnまとめ
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一日一作品

02/07 鍾タル

余りにもあまりにも熱い視線を注がれちゃったからつい、言葉が漏れた
「そんなに見つめて…俺の事好きなの?」
おどけたように、茶化すように言った俺の顔から、目から視線を外さずにかの凡人もどきは目元を細めて笑う。表面上は穏やかだが纏う気配は逃さないという傲慢な物で
ここでうっかり目に見えたスライム爆弾を射抜いたことに気付く
「やっときづいてくれたか公子殿」

02/08 鍾タル

「む、公子殿か」
——―好き
「これは二百年ほど前に造り出されたとされ」
——―好き
「だから何度も言っているだろう。手合わせはしないと」
——―好き
こんなに人に恋い焦がれたことなんて初めてで。
一緒に居れるだけで、それだけで満足なんだ。
だからどうか、一生俺のこの恋心に気付かないで。
見返りなんて求めてないのだから。

02/10 義兄弟

さあさあと朝から降り続ける雨の音をBGNにガラスのグラスを磨く
ガラン、という鈴の音と共に扉が開く
「…closeの文字が見えなかったか?」
「ちょっとぐらい雨宿りさせてくれてもいいだろ?」
へらり、と笑った異国風の眼帯男は言う。
「雨脚がもう少し優しくなったら出ていくさ」
貴公子然とした赤髪のバーテンダーの鋭い眼差しを受け流しながら肩を竦めて言う男
「…タオルぐらい、出してやっても構わない」
「流石にそこまで世話になるつもりはないさ」

02/11 鍾タル
文字書き用タイトルパレットより
【明るい明るい夜の底】

明るい明るい夜の底に見つけた人
無意識に掴みたかったその掌は空を切る
「お別れだよ先生」
笑いながら言う彼は今も戦乱の中にいるのか
またいつか顔を出すものだとばかり思っていた
親しかったから、という理由でしらされる訃報
失った後に気付いた。なんて物語の仲だけかと思っていた

02/13 女体化先生

旅人の隣に既視感を感じさせる美女が立っていたのを見つけたタルタリヤはおや、と首を傾げる
確か旅人は鍾離と共に突然現れたという秘境を調査しに行っていたはずだ。だと言うのに鍾離と共に居ないのはかなり不自然ではないだろうかと思考を回し、分からないのならば聞けばいいとばかりに話しかけに行く
「やぁ相棒。鍾離先生は?」
「あっ、タルタリヤ!」
まるで丁度いいところに来たと言わんばかりの態度を示す旅人に再度、タルタリヤは首を傾げる
くるり、星屑を散らして現れたパイモンがどこか慌てた態度で声を上げる
「公子野郎!鍾離が女になっちまったんだ!!」
「一時期でいい。すまないが世話になっても良いだろうか」
流石にこの状態で往生堂に行くのは憚れる。そう述べた他人の空似かと思っていた美女が言う

02/14 鍾タルVD

「はい」
突拍子もなく渡された箱に鍾離は目を瞬かせる
「公子殿、これは…」
「こっちのお茶に合うかは知らないけど。まぁ、お茶請けみたいなものだよ」
特に意味はない。と言った様子で述べたタルタリヤに笑みを零す
「そうか…ではありがたく貰っておこう」
「…何その分かってますよって笑み」
じと、と睨みつけてくるタルタリヤに今度は遠慮はしないとばかりに鍾離は笑う

(この日に渡した。ということはつまり、そういうことだろう?)

02/16 鍾アヤ

—何の縁か。異国の地であるスナージナヤの港町生まれの少年アヤックスと璃月港に店を置いている往生堂の客卿であり稼業人である鍾離は同居している
そんな二人は今、揺光の浜へとやってきていた。特に用事はないがしいて言うならアヤックスが鍾離から散歩に誘われ、尚且つそれに乗ったからこそ二人は今そこにいた
「あ、」
そんな声と共に先を歩いていたアヤックスがしゃがみ込む
何かあっただろうかと後ろを歩いていた鍾離が目を細めれば、アヤックスは手に持った貝殻をこちら側に向けてくる
「これってなんて名前?」
「星螺、だな。」
少年の問いに答えれば、ふぅんとつまらなそうな返事が返ってくる。しかし鍾離はその返事に難色を示すつもりも不愉快に思うこともなく。アヤックスが何をするかと見続ける
そう、と手に持った貝殻を耳元に押しやったアヤックスは数秒の後にははっ、と零れでかのような笑い声をあげる
「せんせい、海の叫び声が聞こえる」

星螺…塩と共に砂浜に着いた螺。よく聞けば、思いが溢れる海の叫びが聞こえる

02/18 現パロホラー風鍾タル

ずくり、腹の中の異物が蠢く感覚に悲鳴が漏れる。張った腹が痛いし気持ちが悪い
「ひ、ぃ。あ、せ、んせぇ」
うす暗い、ぼろいという訳ではない小屋の中。俺の後ろで座っている鍾離先生に凭れるような形をとりつつ、その腕に抱き着いてる自分の状態のなんと滑稽な事か
極めつけに俺のことを裏切ってアイツらに加担した先生以外に縋る存在が居ないなんて本当に屈辱も良い所。縋らないなんて意地を張れるほどの元気もないのだけれど
「息をそう、吸って、吐いて。ああ、上手だ。その調子だ」
先生の落ち着いた声に導かれるようにその通りにすれば幾分か身体の緊張がほどけ、同時に腹の外に出ようと蠢くそれへの嫌悪感も和らぐ。まぁ、十中八九自己防衛からくる脳の錯覚なのだけれど
「落ち着いたな。そう、そのまま力むんだ」
「ふっ、う、うぅ」
情けないうめき声を上げながら先生の声に導かれるまま。力めば腹の中のソレがずるりずるりと下へと降りていくのが感触的に分かる
ああ、多分。これは産まれようとしているのだと俺はここで理解した
俺は男なのにとか孕ませてきたのは化け物だから、つまり腹の子も化け物とかは頭からすっぽり抜けていて
優しい手つきで頭を撫でられ、汗をかいた張り付いた前髪をそっと撫でつけるようにどけられ額にそっとキスを落とされる
「いい子だ。そのまま安心して産みなさい」
ぽろり、確かに今までも泣いてはいたがそれとは別で涙が溢れた。今まで苛まれていた絶望感とはまた別の諦念とも呼べる感情に浸される
ずるり、とした触感と共に抜け出た感覚にああ産まれたのかと理解すると同時に視界が暗転した

ふと意識が浮上する
身体を起こすのも、なんなら瞼をあげることすら億劫で
俺は一体どうしたのだったろうかと記憶を手繰り寄せようとしているところでぐちゃり、と何かを潰す音が聞こえた
目を微かに開き、周囲を見渡せば先生が何かを持って、それを地面に何度も叩きつけている様子だった
先生らしくないことをするものだなと思いながらふと、俺を産んだ子供はどこに行ってしまったのだろうかと霞かかった頭で疑問に思う
「恨むなよ、赤子よ」
誰にきかせるつもりのないだろう声色で先生がそう呟きながら、床へとうちづけたソレを徹底的なまでに踏みつけ、すり潰す
一連の流れを見てやっと霞かかった頭でも理解することが出来た
——先生は俺の子供を殺しているだ
そのあまりにも絶望的な事実を拒絶するように意識が遠のくのを感じた

02/20 モラタル

旅人、公子、先生の三人で秘境を探索中。アビスの攻撃により先生の精神が退化してしまった?!一体どうしよう!!

なんてアホな前置きはさて置き、アビスの攻撃と言うか実験用薬品によって鍾離の精神が退化…多分、モラクスであった頃までしてしまったが一番の問題だと旅人は頭を抱えた
因みにその精神モラクスの鍾離は何を思ったのか公子タルタリヤに抱き着いて離れない。なんでだ
タルタリヤも少し、ゲッソリとしつつ原因のアビスをシバいてどうにかこうにか解毒する方法を聞き出そうとしてる。そんなに嫌か、抱き着かれるの
「成程ねぇ…相棒、取り敢えず数日の辛抱だってさコレ」
「その間は鍾離を画すべき、だよね…」
「隠すってどうするんだよ〜〜〜!」
隣をふよふよ浮くパイモンが気の抜けるような声をあげる。本当にどうしたものかと首を傾げているとタルタリヤが仕方ないなといった様子で笑う
「先生が戻るまでは俺が預かってるよ」



相棒から先生を預かって先に二人を返し、いなくなったのを確認してから溜息を吐く
「せーんせん?記憶はあるんでしょ?いい加減放してくれません?」
俺を捕まえて離さない腕をぺちぺちと軽く叩けば、後ろからくつくつと先生らしからぬ笑い声が聞こえてくる
「何故、そう思う?」
「いやだって。”あの”璃月大好き岩神様が侵略者である俺を生かしておく理由ないからねぇ……それ以前に精神が退化したからと言って記憶まで退化したとは言われてないからね」
軽く肩を竦めれば、からりとした笑い声が聞こえる
本当に先生らしくなくって調子が狂う
「…ほんと、早く戻ってくださいよ先生。ってちょっと、人の頂舐めだすな!!」
「嗚呼。愛いなぁ」

02/23 鍾タル

「せんせいからしたら俺との交流って動物と戯れてるのと差ほど変わらないんだろうね」
へらり、と笑う公子タルタリヤのその目は酷く冷え切っていた
「ま、無理もないか。先生荒らしたら人って言うのは等しく愛でる存在なんだろうしね」
「それこそ人が動物を愛でる感覚とおんなじだ」
くるり、宙を混ぜるように人差し指が回る
「公子殿」
「ははっ。先生は凡人になれたつもりなんでしょうけれど?その本質は神であった時となんらかわらない」
客卿 鍾離の言葉を遮って、まるで歌うようにはたまた演者が台詞を朗読するように言う
「貴方は一生”人”にはなり得ないことをご存じでしょう?鍾離先生」
わざとらしい口調でそう宣う彼はわざとらしく人懐っこい笑みを顔に浮かべる

02/25 女体化タルタリヤ

可愛いものも好き。綺麗なものも好き
けどそういうのって相棒みたいな可愛い子やモンドのあの魔術師みたいな人がつけるようなものでしょ?おれみたいな戦闘一辺倒だった女には似合わないものだ
だっていうのに先生ってば贈り物する癖でもあるのかな?やたら色々とくれるんだよね…おれのお金で大半は払ってるんだけど
これってどうゆうことだろう?何かわかるかい相棒

こてり、首を傾げる年上の少女に旅人は何と答えればいいかと戸惑う
とにもかくにもアピールしてることに気付かれていないようですよ鍾離さん

02/27 鍾タル

降り続ける雨の中、彼は立っていた
「公子殿」
「…ああ、先生か。何用で?」
戦いの熱を発散しきれなかったのか、あるいは虫の居所が悪いのか。どこか突き放すような物言いで言う男に鍾離は何でもないように言う
「そのままだと風邪をひくぞ」
「それだけ?」
「食事の、誘いを」
「あー…ごめん今日は」
「その後、どちらかの部屋で飲むのはどうだろうかと。良い酒が手に入ったんだ」
「だから今日は」
「まずは先に身体を温めるべきか」
タルタリヤの言葉を聞く気のない鍾離に溜息を吐く
「分かったよ…戻ろうか」

02/28 鍾タルと旅人

璃月港の女たちの間にまことしやかに囁かれる噂があった
『往生堂の鍾離先生とファデュイの"公子"タルタリヤはお互いを愛し合っている。そうでなければあんな頻度で食事をしないしお金も払わないはずだ』
そんな面白おかしい話を聞いた旅人とパイモンは確認を取ることにした。因みにパイモンは食事をおごってもらう代わりと言っていた…ついでの方が主軸になっている

「—と、いう訳なんだけど実際どうなの二人の関係って」
「アハハ!誤魔化しもなしに直球で聞いてくるねぇ?」
「だって気になったし…。もし付き合ってるなら二人きりの時間を邪魔しちゃいけないかなって」
「アハハ!ハハッはぁーーーふふっ。うちの部下からも聞いたけどほんと面白い勘違いだよ。あー笑った」
「そこまで笑うんなら付き合ってないんだね」
「ないない!ねぇ先生」
「…ふむ」
「ちょっとなんでそこで考えこむのさ」
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