詩
□静寂(しじま)の時
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時の流れに逆らうのは簡単
故に人は加速する
私が今見る景色は時を越えている
人は動き物事も時のままに進んでいる
ただ違うのは速さと音のみ
まるで高速再生されてるみたいに
私を取り残して廻り続ける世界
私が呼吸している間に
人は何十歩進んでいるのか
私が一歩進む間に
人は何十回の呼吸をしているのか
まるで私しか生存してないみたいに
音も聞こえず巡り続ける世界
私が歩く音しか届かない
無音で動き続ける人々
明日には私の姿が人々に観測されるように
時に逆らい続ける