詩
□河岸のヒカリたち
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ゆらゆら揺れる波光(はこう)
暗闇にそびえる光の塔
波風にもやもやと浮かび上がる蜃気楼の如く
煌びやかに飾られた町並みを河岸から見る景色
目の前のこのちっぽけな幻影に映える効果に窒息さえ抱けば
胸に残る暗闇がまた渦を巻く
思い切り河に飛び込んだのなら
冷たさしか感じないだろうか
波光に溶け心の鎖を解けるだろうか
小さくも弱い光に触れ
雫を墜とし波紋を広げるなら
今宵この闇も優しさとなりて貴方を包む
ホンモノの光が貴方にこっそり語りかけてくれるはず