ハート流星群ブック

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私は小さい頃に事故に巻き込まれ、その時の後遺症で下半身が麻痺してしまった。
それからは、ずっと車椅子の生活。

何をするにも、一人でこなすことは困難でずっと両親には迷惑をかけてきた。

毎日、めんどくさいって思わせてたかもしれない。それでもママもパパも文句は言わず、ずっと私の面倒を見てきてくれた。

でも


でもね、私は気づいていたの。
少しずつ喧嘩が多くなっていった二人

その原因は、私で・・・。


ごめんなさい
私がこんな体になってしまったせいで


ごめんなさい
仲が良かった二人を追い詰めてしまって


もうね、疲れたよ。
私がいなくなれば・・・きっと解決するはず。


私は、自ら命を絶とうと思った。
そう思い、海が見える崖に来た。


今日は満月。
そして、綺麗な流星群が流れていた。

昔、ママが言ってたっけ。
流れ星が流れている間に3回願い事を言うと

その願いが叶う・・・。


神様ーーーー
これが、私の最後の願い事です。


『私・・・私、足が動くようになりたい!

もう一度、家族みんなで仲良く暮らしたいの・・・』

自然と頬に涙が伝う。

でも、もうその願いは叶わない
私がいなくなれば、きっと・・・。


車椅子の手すりにすがり、立ち上がる。



さよなら、ママ
ありがとう、パパ
二人共、大好きでした


下の海に身を投げようとした


その時
「おい、女」

その聞こえた方を向く。
『・・・誰ですか?』


「その願い、俺が叶ええやろうか」


え・・・
願い・・・?

『どういうことですか?』

「その足、動かせるようにしてやろうかと言っている。」


正直、驚いた。
この足を・・・治す・・・?

『そんなこと・・・できるんですか?』


「あぁ、俺は



ーーー・・・医者だ。」



何が起こったか、正直覚えていない。
でも、確かに言えることは



私の足は、しっかり動いていた。










治してくれた人は、帽子をかぶっていて顔はよくわからなかったが、その人の着ていた服にはあるマークが書かれていたのを覚えていた。





後に、それは海賊団のマークだとわかった。





その人にもう一度あって、お礼が言いたい。
会える手段を考えたとき、思いついたのが海軍に入ることだった。

両親からも賛成され・・・それから必死に努力をした。


剣術、体術、武術





それ後18歳で入隊をし、
20歳になった今少佐に昇格した。



私は、ある島に配属された。



『サンバイザー大佐、本日ここに配属された名無しさんと申します。』


「おう、待っていた。お前の噂はよく聞いていたぞ。瞬く間に出世していく女海兵がいる、と。」


『光栄です』


「ここにいる海兵たちは、みなフレンドリーですぐに馴染むだろう。
今後に活躍、期待している。」


『はっ!そのご期待に添えるよう、努力いたします。』







その島に配属されてからも、名無しさんの活躍は衰えることはなかった。










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