Short dream

□好きなあの子は男嫌い
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俺はあの子に恋をしている。
最近4番隊に入った戦闘員の名無しさんだ。

でも、その子は


「名無しさんちゃーん!今日も可愛いね。もうさ、この際このサッチ君と付き合っちゃおうぜ!」


『・・・うるせぇ黙れ話しかけんな息すんな。』


「今日も冷たい!」


とびっきりの男嫌いなんだ。













「はぁ・・・」


「サッチ、ため息なんかついてどうかしたのか?」


肉を頬張りながらエースに話しかけられた。


「それがよ、名無しさんがすっげぇ冷たいんだ!」


「・・・前からだろ?」


「・・・前からだな。」


「仕方ないだろ。
あいつは根っからの男嫌いなんだからよ。」







「どうして俺は男に生まれてきたんだッ・・・!」



「落ち着けサッチ!
もし女に生まれてもそれはそれで波乱万丈だ!むしろそっちの方が無理だろ!」



「いや、でもナース達みたいに俺も名無しさんと普通に話がしてみたいんだー!」




エースは呆れて黙々と肉を頬張っていく。
サッチはしばらく何か考えてるみたいだった。
しばらくすると、ハッと顔をあげた。


「そうだエース!
性転換をすればいいじゃねぇか!」


「・・・真顔で何言ってんだ。つーかさっき考えてたのはこれか?くっだらねぇ」



「いいんだよ!
俺は名無しさんのためなら男も捨てられるぞ!」



「威張って言うことじゃねぇよ・・・。」



もうすっかり性転換を視野に入れてるサッチ。

その時名無しさんがエースとサッチの目の前を通り過ぎた。



「あッ!名無しさんちゃーん!」

サッチはすかさず話しかける。


『黙れフランスパン』

冷たく接する名無しさん。


「名無しさん、いい加減サッチに優しくしてやれよ!」

エースがフォローする。

『エース・・・。だってサッチ隊長、しつこいんだもん!』

サッチとは変わってエースには普通に話す名無しさん。


その状況にサッチは驚き、落ち込んだ。


「何でエースには普通に話してんだ・・・?」




「俺は歳も近いし、友達感覚なんだよ、な!」
名無しさんに向かって同意を求めるエース。


『まぁね。最初に友達になったのはエースだし。』


二人のそんな会話もサッチには聞こえていなかった。
それどころか・・・


「ハッ!まさかエース・・・お前・・・・・・







もう性転換してんのか?!」


丸っきりアホヅラで言うサッチ。



その言葉に、エースは呆れてしまった。







『サッチ隊長、』


「何、名無しさんちゃん!(名無しさんちゃんに話しかけられた・・・!ドキドキ)



名無しさんは満面の笑みでサッチを見た。



『もう死んでください!』ニコッ



「(ガビーン!)」



そのあとサッチは白い石になってずっとそこに突っ立っていた。










好きなあの子は
男嫌い!



『サッチ隊長、ちょっと考え方がひねくれてるから嫌なんです!』


「まぁ、それがなかったらいい男なんだけどな・・・。」



サッチ→(・・・名無しさんに死ねって・・・・・・言われた・・・・・・。)





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