桜/魂


□夢の輪郭を
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松陽先生の隣はやはりというか、案の定晋助が占領していた。


『あんたは花火しないの?』

「はっ」


鼻で笑われた。


「んなガキ臭ェことするかよ」

『あんたガキじゃない』

「ガキじゃねェ!!!!」


先生の隣からまったく離れようとしない奴がよく言うよ。


「まぁまぁ。二人共喧嘩しない」


あたしらの様子を見兼ねたのかそう言った松陽先生。
でもその言葉とは裏腹に、表情からはあたしらを本気で止める気はなさそうだ。


『先生は花火しないの?』


そう言うと先生は“そうですね…。じゃあ一本だけ”

そう言って線香花火を一本抜き取った。


あたしが先生に近付くと、あたしの横でも何かが動いた。


『何よ。やっぱり興味あるんじゃない晋助』


先生の手元をチラチラと気にした様子の晋助は、あたしがそう言うと眉間に皺を寄せた。


晋助が何か言おうとした時



「「咲良ーっ!!!!」」


銀時とヅラの声が物凄い足音と一緒に迫ってきた。


『な、何っ!?』


思わず足を後ろに一本退けてしまった。


「「お前花火全部使っただろォ!?」」


グワッなんて音が鳴りそうな剣幕で怒鳴られた。




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