桜/魂


□夕化粧
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あれから数週間。

寺子屋へ編入して、生徒として授業を受ける毎日にはもう慣れた。



『晋助ー?』



しかしあたしは今日からもう一つ、松陽先生に習うことがある。



『胴着って、どうやって着るの?』



そう。

今日からあたしは松陽先生に剣道を習うことになった。

女のあたしが剣道をすることは、皆最初は猛反対していたけれど、必死に説得して教えてもらえることになった。



「…は?胴着?」



しかし初めてのことで、胴着の着方がわからずに晋助に問えば目を数回パチパチとさせたあと、急激に顔を赤くして吃り始めた。



「は、えっ、どどどど胴着!?」



何を勘違いしているのか晋助の顔が赤くなっていくのは止まらない。



「そそそんなもん自分で着やがれ!!!!」



そう言い残し、晋助はその場から逃げるように去っていった。




『…別に着せてとは言ってないんだけど……』



結局あたしは、その後に部屋に訪れた松陽先生に着方を教わった。




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