桜/魂
□歪んだ奇跡
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…ッ!!
流れてきたものはたった一つの映像。
真っ赤に染まって地に伏せた
『あたし…?』
しかしその映像の中のあたしは子供じゃない。
どういう…?
「逃げるなんて、つれないねェ。嬢ちゃァん?」
ガッと、掴まれた肩の感触に今の状況を思い出される。
あたしの肩を掴む男達の持つ刀は飢えた獣のようなに鈍い光を放ちあたしに向けられている。
「じゃあな、嬢ちゃん」
一人の男がそういった途端に周りの男達皆があたしに襲い掛かってきた。
ギュッと目を固く閉じ、訪れるであろう痛みに耐える。
しかし、いつまで経っても痛みは訪れない。
『…?』
恐る恐る目を開けると
『!!』
髪の長い男の人があたしを護るように刀で男達を薙ぎ倒していた。
それは、あっという間で、男達は髪の長い男の周りに横たわっていた。
『あ、あの…』
あたしが恐る恐る男に声を掛けると男は振り向いた。
振り向いた男の表情はとても穏やかで優しかった。
彼の表情は男達を倒したと思えないほどに穏やかで、言葉に詰まった。
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