幻影の書

□e 微妙な関係
1ページ/9ページ


今日は久しぶりの休日だった。

サスケは班も違い、なかなか会えないシカマルの元へと向かっていた。

二人の仲は恋人…と呼ぶには深過ぎて、友達としては軽過ぎる……そんな微妙な関係。

無理矢理にシカマルを抱いてみても、やっぱり変わらぬ距離。


ぼんやりとそんなことを考えながら、ふと耳を澄ませば、楽しそうな話声。



「……ってば。そんでカカシ先生のそん時の顔ってば」


「へへっ…見て見たかったなその顔」


「見せたかったってばシカマルに」


「まぁナルトとは班が違うからな…」


「一緒なら楽しさ倍増だったってば」


「任務楽しくてどうすんだよ」


頬を染め、眉間にはいつものシワを刻みながら楽しそうに笑うシカマル。


「…ぁ!?サスケだってば…」

「……ん?…ぁ、ホントだ。」


「…………」


サスケは手を上げ近寄って来るシカマルにクルっと回れ右をし、背を向けるとそのまま走り去っていってしまった。


 
次へ  

[戻る]
[TOPへ]

[しおり]






カスタマイズ