遊戯の書
□理由
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「シッカマルぅ〜いいもの貰ったよ〜」
いつもの場所でいつものようにのんびり雲を眺めていたシカマルの元へ、こちらは珍しくドタバタと走りながらチョウジが駆け寄る。
「…ん〜いいもんてなんだよ」
「コレコレ」
チョウジはシカマルの顔の前に小さな瓶を差し出す。
「………しゃぼん玉?」
「うん。しゃぼん液。いのがくれたんだ」
チョウジは言いながらストローを液体にチャポンと付け、口に咥え、ぷぅ…と息を吹く。
そうすれば、ストローから飛び出した…小さいのやら大きいのやらのシャボン玉が風に乗り空を泳ぎ出す。
「……なんかずいぶん懐かしいもん持ってんな。いのの奴……」
シカマルはチョウジから瓶を取ると自分も、ぷぅ…と息を吐きしゃぼん玉を飛ばす。
「…懐かしい…って僕たちまだ子供だよ?…へへ…シカマル親父くさい〜」
「うっせ〜……」
少し照れながらもシカマルはシャボン玉を飛ばし、辺りは数えきれない程のシャボン玉が飛び交う。