DRRR!!

□とある喧嘩人形と情報屋
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今日もまた情報屋として働く。
忙しいったらありゃしない。

どうやら粟楠会で気に入らない事が起きたらしく、情報が色々と欲しいらしい。
まったく、面倒くさい


なんとか仕事が早く終わり、池袋をブラついてた。
なんだか、頭がいたい、重い。いように体は熱いしフラフラする。
―ああ、風邪引いたかな…―

限界だった。

ドサッ

意識が途絶える直前―…

「………ざや……?」

途切れ途切れに聞こえた声。
シズちゃんだ…。
ああ、死ぬのかな、もしかして…

そこで完璧に、意識は途絶えた。


――――――――――――
意識がぼんやりと戻ってきた。
何かに背負われてる様だった。
誰かはわからない。

ふいに
「あれ、臨也さん?」
聞き覚えのある声。
――瞭麗かな―…

「…………ぅ…瞭、麗…?」
呟いてから目を開けた。

まず見えたのは輝かしい、綺麗な金髪。
バーテン服。

「………………って、は!?え、し、シズちゃん!?」

と大声をだしてしまった。
頭に響いた。痛い。

その時、瞭麗が助け船を出してくれた。

「あー…えーと…取り敢えず、中に入りましょうか?」

ありがとう、瞭麗。
君は命の恩人だよ。

「あぁ…、そうだな。
流石にこのままは辛い。」
シズちゃんが言った。
なんかわかんないけど嬉しくて
「えっ…」
と、無意識に言っていた。

―――――――――――

シズちゃんを誘導してベッドに入れた。

…自分の部屋にシズちゃんが居るって、変な感じがする。


―…俺は、平和島静雄が好きだ。初めて出会ったあの瞬間から。
けど一生叶わないんだろう、この気持ちは。
シズちゃんは俺が嫌いなんだから。

自分で考えておきながら虚しくなる。
やはり辛い、と


「ふぅ…。ごめんね、ありがとシズちゃん」
珍しく純粋に、無邪気に笑ってみせた。
自分の気持ちから抜け出すために。

「別に。気にするな、気にしたら殺す」
シズちゃんはそう言った。とても、優しい声だった。

「…やっぱりシズちゃんは優しいなあ…」

思ったらそう言っていた
シズちゃんは吃驚した様で瞬きを連続している。

―そうだ、今しかチャンスは、ない。―――

―賭けにしようじゃないか、シズちゃん



勢いよくシズちゃんの襟元を引っ張って俺も前に体を出した



「……………っん…!?」
シズちゃんの声は小さくて直ぐに消えていく。
俺の口の中へと。

俺の目の前には綺麗な金髪、サングラス越しに見える驚いて大きく開けたシズちゃんの瞳。


そう、俺はシズちゃんにキスをした。



「んっ、ちょ、い、ざ…っ!!」
俺はシズちゃんは気にせずにキスをより深いものにした。
シズちゃんの瞳がトロンッとふわふわし始める。

顎を掴み口を開かせ舌を入れて、絡ませて。

「ん…っふぁ…っふ、…っ」

そろそろかと唇をゆっくりと離す。
離した時、シズちゃんと俺の間には銀色の糸が引いていた。








「ごちそうさま、シズちゃん」
ペロリと舌で自分の唇を舐める仕草をするとシズちゃんはボンッと音が鳴りそうなほど顔を真っ赤にしていた。


「な、ななななな、にし、たんだよ、臨也…っ!!?」

怒ってはいるみたいだけど顔が真っ赤なのであんまり恐くない。

「え、キスだけ「知ってるわンなもん!!!」…じゃあ何さ」

「………………」

黙り込んだ。
一応聞きたいことはわかりますけどね。

「…キスしたかったから、しただけだけど?」

「…っな…っ!!」
真っ赤だった顔をさらに赤くする。
林檎だな、これは。

「な、んでだよ…手前、俺は男だぞ!!?」
「知ってる」

「…じゃあ、なんで俺なんかにキ

ガチャ

「臨也さん、熱あるか確かめてください、ハイ体温計。」

体温計が手渡される。
おやまぁ、スゴいタイミングだねぇ…。

「?静雄さん、なんでそんなに赤いんですか?」

おっと聞いちゃいけないよそこは!!

「……………ちょっと、部屋が暑くて…」
「え、今日は寒い方なんですけどね…。変な静雄さん。」
瞭麗はクスクス笑いながら部屋の温度を下げた。

ごめん瞭麗、俺は寒いんだけど。

「…………………あ、おおお俺はそろそろ戻るな!!」

「え?でも…」
「わりい、時間がな!!じゃ、ままままたな!!」

また俺と会うつもりかよ。と考えつつ静雄がそうとう焦っているのが分かったので

「ん、そう?まあ、今日はありがとう」
「お、おう…」

物凄いスピードで帰った。
ドアノブあとで確認しよう。
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