―龍の孫娘―
□壱
1ページ/5ページ
数年前
「ねぇ…。リクオ、
また遊びに来てもいい?」
庭先で遊ぶ小さな子供が2人、金髪の女の子とふわふわな茶髪の男の子が話している
「なに言ってるの?良いに決まってるよ翠雨。いつでも来てよ」
「うん。でも…、すぐには来れないかも…。」
俯いて、着物の裾をぎゅっと握る翠雨
「どうして?」
心配そうに顔をのぞき込むリクオ
「これから、組のみんなを支えられるように、特訓をするって父様が言ってた。
それができないと私は当主にはなれないんだって…。」
「翠雨なら出来るよ!
ボク翠雨が来るのを待ってるね!
ボクもおじいちゃんみたく強くなって翠雨を待ってるよ!」
裾を握る手を握り、パッと笑顔を見せるリクオに翠雨は嬉しそうにはにかむ
「ホント!?
じゃあ次会うときはお互い当主と総大将になって会おうよ」
「うん、約束だよ!(強くなって翠雨を守るんだ)」
「約束だからね!忘れないでね!
いつか必ず戻ってくるから」
*