短編集


□心霊研究ぶっ!!
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「………その後彼女の行方を知るものはいませんでしたとさ」

暗い部屋の中で少女はそう締めくくるとフッと笑った。



















「俺もうお前がいやだぁぁぁぁぁぁ!!」

これは一体どういう状況なんだろう。

開けたドアの向こうでは震えながら(涙目)椅子にしがみつく見た目不良の少年とニヤニヤと笑いながらそれを眺める少女の構図ができていた。

いやなぜこうなってるのかは分かる。
なぜならこの目の前の人達は曲がりもなにも私こと須崎ハルの部活の先輩なのだから。

その長身と風貌から魔王とまで呼ばれ、他校にまで恐れられている不良二年生の比嘉 圭吾先輩。そして才色兼備のお嬢様からついたあだ名が女王二年生の氷河 瑞希先輩。

ただし比嘉先輩に限っては怖い話がてんでダメで毎度のように我が部の部長の氷河先輩にいじられているのだから噂というのも案外あてにならないものである。


「あらハルちゃん遅かったわね」

「須崎!?お前今すぐ俺を助けてくれ!!」

私に気がついた比嘉先輩は逃げようと立ち上がったがすぐに氷河先輩に腕を捕まれ引きずり倒された。

哀れ比嘉先輩…。
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