夢の世界へ
□初恋オンパレード
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あー今日もイイ天気♪こんな日は外でお弁当を食べるに限るわ。
私の大好きな場所、というか毎日来るこの場所は終末の谷といって、因縁の二人が戦いに終止符を打った場所である。
そして私の定位置はココ、うちはマダラさん(石像)の頭の上。
何てったってマダラさん大好きっ子ですから!え?お前会った事ないだろって?
いやいやいやいやっ。
この石像見た時にドッキンコしましたから。え?恋の始まりってそれで充分でしょ?
現に私、雨の日も風の日も関係なく毎日ここでお弁当食べてますから。
え?任務中はどうしてんのかって?そんなの関係n「あんるぇー??」
「うっわ、びっくりした!!」
ちょ…何、このオレンジのお面。めちゃめちゃ高い声出してんじゃないわよ。
「あれあれー?貴女誰っすか?」
「(モグモグ)」
「ぇえ!?無視っすかー!!??」
オレンジの面とか超怪しいし、あ…から揚げウマ♪
「ちょ…話し聞いてくださいよー
あ、僕トビっていいます。好きな食べ物はですね〜丁度貴女のお弁当に入ってるコノ…煮卵とかっ♪」ヒョイパク
「ぎゃっ!!何すんのよっ!!」
「あ、やっと口聞いてくれったすね!」
「あ……」
怪しい人と口聞いちゃダメってカカシに言われてたのに、ヤバイ…ヤバイぞ!!
てゆーかこの面、勝手に人の弁当食べ尽くしてるし。調子乗ってんなし。食事する時くらい面外せし。
「えーっと、名前なんていうんすか?」ゴクン
「……凛音」
普通だったら教える筈ないんだけど、豪快な食べっぷりを見ていたら、警戒してる自分がバカバカしくなってきた。
それにこの面、なんか面白いし。
「凛音さんっすねー!!僕、トビっていいます♪」
「さっきも聞いた」
「えへ♪あ、どうしてこんな所に一人でいたんすか?それとその額当て…木ノ葉の方っすよね?いつもいるんすか?好きな食べ物なんすか?」
いやいや、地味に質問多いでしょ。
「…ココが好きだから」
毎日ここでお弁当食べてると付け加えれば、不思議そうに首を傾げるトビ。
(なんか可愛いな)←
「この石像って、うちはマダラって人のっすよね〜。もしかして凛音さん、その人の事が好きだったりして〜」
「……//」赤面
「ぅわわわわーーっ!!まじっすか!?」
隣でわざとらしく驚くトビ…
初めて会った人をここまで殴りたいと思ったのは、初めて←
あ、やべ殴っちゃった。
「ぎゃん!」
「ごめん、手が滑った」
「もー…ってアレ?
凛音さんの指についてる指輪って…」
「(指についてる指輪ってオカシイだろ)」
「もしかして結婚指輪とかってやつすか?」
しかもコイツ馬鹿っぽいのに意外と鋭い。
「…いや、婚約指輪」
「わ!いけないんだーっ!!僕という人が居ながら、婚約するなんていけないんだー!!」
訂正…やっぱりトビは馬鹿。
「どっから突っ込めばいいのかわからん」
「きゃ//突っ込むなんて女性の言う台詞じゃないっすよー!!なんなら今僕がつっこm((殴っ
「ぎゃん!痛い!!」
「あのさー、確かにマダラさんの事は好きよ?でもよく考えて…イヤ考えなくても解るでしょ。マダラさんは創設期時代の人…どんなに逢いたいって想い続けても、一生逢う事は出来ないんだから」
乙女にこんな事言わせんなバカ。
あぁもーほら、悲しくなってきたじゃんか。毎日毎日お弁当食べながら交わす会話も独り言で終わって、あーんってから揚げ差し出しても結局自分が食べる毎日。
「…虚しくなってくるじゃん」
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