夢の世界へ
□飛
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やったぜコノヤロー!今日の私は頗るご機嫌だぞバカヤロー。何人たりとも私の休日を邪魔してはいけないのだ。
いや…やっぱり一人は寂しいから誰かに遊んで貰おう。うん、そうしよう。
なんてたって今日は、トビことマダラが…
「任務で居ないんだもんね〜っだ!」
取り敢えず広間に出てみれば動物コンビが団子食ってやがった。ん?よく見たらリーダーも……いつ見ても影薄いなァw
鮫「おや、凜音さん今日は一人ですか?」
すかさず鬼鮫の皿から団子を奪い取る。なんだ今日はみたらしか…
「まぁね。ってか相変わらず鮫ってば顔色悪いね、気持ち悪っ!」モチャ
鼬「凜音、あまり鮫を虐めてくれるな。構えば構う程コイツの存在を認めてしまう事になる」
痛「そうそう!無視が一番だよっ」
鮫「酷いっ!!」
「ふーん…どうでも良いけど遊べ。さぁ今すぐ私と面白い事して遊びなさい!」
鼬「なんだ凜音、今日はトビが一緒じゃないのか?」
痛「凜音ちゃん達ってばラブラブだもんね〜…あぁ小南ちゃんに会いたくなってきた!」
「トビなんか居なくていいの!疲れるだけだしっ」
ラブラブだと?甘い砂糖菓子みたいな恋愛などクソ喰らえだ。
鮫「おやおや、喧嘩でもしたんですか?」
「食い殺すぞ愚鮫っ!」
鮫「酷いっ!!!!」
ギャアギャアと下らない話題で盛り上がるバカメンバーから離脱し、なんで暁なんかに入ったのだろうかと考えた。
うん。ていうかマダラに無理矢理拉致られただけなんだけどね。元々は木ノ葉の忍…今じゃ私も抜け忍扱いされてんだろーな。暗部に所属していた時はイタチも居て、びっくり仰天。お互い暁として再会するとは思ってもいなんだ。爆笑もんでした。
………って、そんな事はどうでもいい。私はただマダラが居ない休日を面白可笑しく過ごしたかった。そうだそうなんだ。
なのに何故、目の前には見たくもない野郎共が半裸で踊り狂っているんだろうか。
痛鼬鮫「じゃーんけーんぽん!!!」
痛「はい、また鬼鮫の負けー。さ、脱いで脱いで。最高に興味無いけど…」
鮫「仕方ないですねぇ。…残りは下着だけですか、余りジロジロ見ないで下さいね、イタチさん」
鼬「オイ、何故俺を特定する。ペインも居るだろうが。大体写輪眼を伏せてやっているのに弱すぎる…弱すぎるぞ愚鮫!!」
各々に言い分があるのだろうが、私が過去に思いを馳せていた数十秒の間に三人で勝手に野球拳を始めやがった。何故に野郎三人で野球拳かは謎だが、っていうか私も混ぜろよバカヤロー。
まぁ仕方ないから観戦役にまわる事にしよう。
鮫「ほらほらイタチさん、私の残りは下着だけですよ。どう思いますか?え?下着も脱いだ方がよろしいんですか?」
鼬「ぇえい貴様っそうやって俺の眼を潰そうという魂胆だな。そうはさせるかっ…月読!!」目クァ
鮫「ぎゃふん!!」バタリ
痛「あーあー、何もそこまでしなくても」
鼬「所詮、愚鮫が人間様のゲームをするという行為自体、無理な話しだったということだな」
痛「あ…それ妙に説得力あるね」
鼬「ふ、まぁ中々良い暇潰しになったがな」
若干息の荒い上半身裸なイタチはフンと鼻を鳴らし、意外にじゃんけんが強いのか服が乱れていないリーダーはお互いを見遣り、バシっとタッチした。それはもう…スラ○ダンク山王戦の流川と花道みたいに。
いや…意味わかんない。そしてそろそろ私も会話に混ぜろ。
一発ぶん殴ってやろうと二人に近付こうとした瞬間、ふとアジトの入り口に立つオレンジのお面…の穴から覗く写輪眼と目が合った気がした。
二度と飛べなくなれば良いと、笑った。
(あぁ、全身の血の気が引いていくのを感じる)
続