小説

□たぶん無理。
1ページ/21ページ


そっと、私の手に君の手が重なる。

顔を上げると優しげに微笑んでいる君がいた。

私が目をつぶった。

ゆっくりと私の唇と君の唇が重なった。

それはほんの数秒で、すぐに離れてしまった。

離れてしまうと、私は目を瞑ったまま俯いた。

目は開けないよ。だって見たくないから。

君がいないこの世界なんて見たくないから。

私の目から流れるこれは何なの??
次へ  

[戻る]
[TOPへ]

[しおり]






カスタマイズ