5人の狼
□第2話
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−花音side−
『完成!!』
うん、思ってたよりは美味しそうなカレーができた。
これなら大丈夫だよねッ!
『みんな〜!カレー、できたよ〜』
カレーをリビングに持っていく。
と…
何かをムシャムシャ食べてる神威がいる。
あれ?何食べてんの…?
「あ、花音」
『何…食べてんの…?』
「やっと出来たの?待ちくたびれちゃったヨ」
『いやいや、何か食べてるよね?』
「コレ?美味しかったよ、プリン」
もしかして…もしかして…
『ど、どこにあったプリン?』
「冷蔵庫」
『誰の?』
「花音んちの」
『…』
やっぱり…。
『それ…』
「?」
『私のプリンだよォォォォ!!!!』
信っじらんない!!!
人が楽しみにしてたプリン、勝手に食べちゃうなんて!!!
しかも神威なんか悪びれもなく、「あ、そうだったの?ゴメンネ♪」なんて言って笑ってるし!!!
語尾の“♪”は何!?
反省してないでしょーが!!
私がプンスカ怒って文句を言っていると、「ごめんごめん、じゃあ、これで許してくれる?」と顔を近づけてきた。
ん…?
顔…?
ちゅっ
え……?
ち ゅ っ て い っ た ?
キス…された…?
「許してくれるよネ?」
なんて言って、また神威は笑ってる。
『〜っ!!!//////』
途端に真っ赤になる私。
『バ神威ーーーーッ!!!///』
「あはは^^」
「「「どうしたんだ!!?」」」
短いキスは
プリンの味がした。