5人の狼
□第1話
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下駄箱に着くと、高杉が靴を履いていた。
『あ、高杉くん。』
「よォ」
『なんか珍しいね、高杉くんがこんな時間に下校しようとするなんて』
そー言われてみるとそうだな。コイツがこんな時間(4時頃)に下校すんのは、確かに珍しいな。
『何か用事?』
「別に、何もねーけど…
ただ、なんとなくな」
『あ、じゃあ高杉くんもウチ来る?』
は!?
何ウチ来る?行く行く〜!的なノリで聞いてんだよ!!
『高杉くん、1人暮らしでしょ?
今日は皆でお泊まり会するんだ♪
高杉くんもどう?』
「いいのか?」
『うんっ!!』
「んじゃ、お言葉に甘えて(ニヤリ」
ん!?
今アイツ、こっち見て笑わなかったか!?
ニヤリって笑わなかったか!?
「チッ、邪魔者がぞろぞろと…」
総悟が呟く。
もちろん、花音には聞こえない声で。
それには俺も同感だな。
帰り道。
とりあえず、花音の家から10分程の公園で別れ、必要な荷物を持って集合となった。
『じゃ、待ってるね^^』
「花音、誰かに絡まれたらすぐに俺に電話するんですぜ?
飛んできやすから」
『うんっ。ありがとう!』
−花音side−
皆と別れてから私は1人、ブランコに座ってた。
…と、
「なァなァねーちゃん。」
『え…?』
「1人?俺達とどっか遊びに行かね?」
『や…いいです…
待ってる人いるんで』
うわー…
きたよ、お約束の展開…
「んな事言わねぇでさぁー」
『やめてくださいっ…!』
強引に腕を引っ張ってくる。
ケータイは…っ!
こんな時に限ってケータイはカバンの中だし、そのカバンはブランコの柱に立てかけてある。
『離してっ!!』
「ねェ、何してんの?」
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