恋の季節の1ページ
□2006年のサンゾロ
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皆が寝静まった夜更け、船上のキッチンにて。
作り終えた夜食を皿に盛る。
味はもちろん、見た目も上出来だ。
夜食にも手を抜かねぇ、さすが一流コックの俺。
自画自賛。
…けれど、俺の手はそこで止まってしまう。
もうすぐ12時。
もう、時間がねぇってのに。
ほんと料理は申し分ねぇんだけど。
料理に合う酒のセレクトも完璧だ。
…だけど、自信がねぇ。
食器棚からグラスをふたつ、取り出したはいいものの。
トレーにグラスをふたつ、並べる勇気がねぇ。
料理を運ぶのは簡単だ。
でも、そこでスマートに笑って
「おめでとう」
を言える自信がねぇ。
ああ、もう、あと3分じゃねぇか。
『あなたの生まれた日まで』
ヘタレサンジくん、ゾロ誕に告白予定。
2007.03.13サルベージ