星と恋のSketch book

□19
4ページ/5ページ



〜沖田&…side〜


沖田「はぁ…明後日はクリスマスなのに」

斎藤「なのに、なんだ」

沖田「隣に居るのは一君なんて、やってらんないよ」

斎藤「失礼な奴だな。全く」

沖田「お互い様でしょ」



結局、一君とも特に気まずくなったりせず

腐れ縁は続いたままだ



斎藤「今日の剣道部の打ち上げは来るのだろう?」

沖田「うん、暇だしね」

斎藤「そうか、では、またな」

沖田「うん後でね」










今日は終業式

僕らは、体育館で退屈な長〜〜〜い先生達の話を延々と聞かされ、早めの帰宅をする

外を歩けば息は白くて

あちらこちらにメリークリスマスの文字




こんな時でも空が見えれば

梨瑠ちゃんは今どこで何してるんだろう

そんな事ばかり考えてしまう







沖田「打ち上げか。めんどくさいなぁ」


トボトボと歩いていれば僕の住むマンションの前には女の人が立っていた

綺麗な人

それ位しか気にも止めずにマンションのエントランスに向かえば



??「沖田総司ーーーーー!!!」



いきなり呼びつけられた名前



沖田「は?僕?って君だれ?」

??「ヒドイ…、忘れちゃった?」



綺麗だと思った
女の人の顔をよく見た



沖田「…まさか…梨瑠ちゃん…?」

梨瑠「ただいま…総司君」



君はにっこり笑う

僕の大好きな笑顔で……



沖田「っ!梨瑠!!!」



ぎゅっと抱きしめた

君がいるのを確かめる様に

何度も何度も



梨瑠「総司君…苦しいよ」

沖田「ダメ、離さない。僕はもっと苦しかったんだから」

梨瑠「ごめんね」

沖田「僕が欲しいのは、そんな言葉じゃない」

梨瑠「え?」

沖田「…告白…してくれないの?」




梨瑠「……っ、総司君、私、総司君が好き。大好き!!」




沖田「僕も、梨瑠が好きだよ。愛してる。これからはずっと側にいてよ」

梨瑠「うん!!!」





漸く通じ合った心

漸く触れ合えた温もり










もしかすると


他人の不幸せの上に幸せは成り立っているのかもしれないし、


ましてや、他人の幸せを願う何てのは簡単な事じゃない



だけど、自分自身より相手が大切ならどんなに辛くても





相手の幸せを願ってしまうんだ





ただ、

願わくば隣に歩くのは自分でありますように

そんな願いもちょっぴり込めて。







私は、自分より
大切だと思える人に出会えた


この【奇跡】を忘れない


星空に浮かぶ綺麗な【月】が私を拾い上げてくれた奇跡





今貴方への恋心を
スケッチブックに描こう……






END


オマケ→
.
次へ
前へ

[戻る]
[TOPへ]

[しおり]






カスタマイズ