星と恋のSketch book

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〜梨瑠side〜


総司くんを傷つけた…

いつだって私の側で

私の味方でいてくれた


優しい彼を…


ーーーーーーーーーー




私は足早に家に帰り
一番に受話器に手を掛ける




梨瑠「…もしもし、お父さん?お願いがあるの…


切られそうになる電話を必死に頼み込み

真剣に絵を学びたい事を伝えた

父は驚愕していたが

私が本気ならイギリスのアトリエに来いと言ってくれた


梨瑠「…ありがとう…、じゃあ」





お父さんに電話したの何て何年振りだろう…


でもね、決めたんだ


さっきの総司くんの顔を見て逃げちゃいけないって


遅いかもしれないけど
諦めちゃダメだって、そう思った


だってね、総司くんは私を【嫌いになった】って言わなかったんだ


ただ、目を逸らして泣きそうな顔して私を突き放す言葉を並べてた



本当は引き止めたい


貴方が大好きって縋りつきたい


だけど、今の私には総司くんを引き止める資格なんてない



だから



変わって見せるよ



貴方をイメージした【月】の絵で



必ず結果を出してみせる






もし、





貴方と交わした約束か果たせたら






会いに行っていいですか…





ーーーーーーーーー






それから私は発つ準備をして
総司君に手紙を書いた



そして



一君の家に向かった




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