星と恋のSketch book

□09
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ー翌日ー



学校からの帰り道


いつもなら一番に帰るのに偶々、クラスメイトに捕まってしまった


一君には大丈夫と言ったものの、また今日も虐められていた



◇・◇・◇



ー公園ー


女徒「もうマジウザい!死んでよ、気持ち悪いなぁ」

女徒「そうそう!あんた見たいなクズ死んでも誰も悲しまないよ?」



無理矢理公園に連れて来て、クスクス笑いながら泥水を私に掛けてくるクラスメイト




とりあえず、一君に心配かけたくないから殴られずに済んで良かったなぁ


何て、地面を見ながら思ってた






??「貴様らか。梨瑠に手をあげた奴は」





頭上から聞こえるよく知る声…




女徒「はぁ?!あんた誰…って」

女徒「え?!まさか…隣小の…」
女徒「嘘でしょ?!なんで?!」




見上げると、顔を真っ赤にさせて一君を見るクラスメイト




斎藤「質問に答えろ、貴様らか?梨瑠に手をあげた輩は」

女徒「ち、違いますぅ!」
女徒「わ、私たちはお友達で、ふ、ふざけて遊んでただけですぅ♪」
 



斎藤「ほぉ、では俺もあんた達と遊んでやろう」

女徒「え?」



そう言って背にしょったケースから竹刀を取り出し彼女達に向ける一君

竹刀はヒュンヒュンと風を切り、何度も彼女達の鼻先スレスレで行き来する




斎藤「どうした?遊びなのだろう?楽しむといい」

女徒「ぁ"…ぁ…もう…やめ…




一君の竹刀裁きを見て、青ざめながらガクガクに震えて、ボロボロと号泣するクラスメイト



斎藤「…やめてほしいか?」



三人はコクコクと頭を振る




女徒「ヒッ…




竹刀はピッタリと首筋に当てられた




斎藤「覚えていろ。梨瑠を傷つける奴はこの俺が容赦しない。明日、クラスメイトにも重々伝えておけ」


女徒「は、…はい!!!」


斎藤「…目障りだ。さっさと消えろ」




バタバタバタバタっっーー




我先にと一目散にその場を去る彼女達




梨瑠「…一君…」


斎藤「すまない…遅くなってしまった」


そう言いながら私の顔に付いた泥を拭う一君


梨瑠「……一君…あり…が…っ…ぅ…ヒック…




気が付けば私は一君に抱きしめられていた






助けに来てくれた






…一君が…



私…独りじゃない…の…?







ぎゅっと私を抱きしめたまま背中を摩ってくれる一君

頭を撫でて





斎藤「大丈夫だ、梨瑠。あんたは俺が守る、約束する」




と、言ってくれた




梨瑠「…あ…りがとう…」










一君が好き


本当に何より大好きなんだよ…




ーーーーーーー

ーー




この時の私は

全ての世界は一君から成り立っていた

彼とずっと一緒に居れるって…勝手に思ってたんだ









だけど







一君が選んだのは私じゃない…



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