Ocean's History

□He was recruited to her
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『は?』


もはや"質問"ではなく"勧誘"だ。




「もう一度言う。オレの仲間になれ」



キャス「船長!!?何言ってるんですか!?」


ベポ「サラ、仲間になるの!?わ―い!!」



慌てるキャスケットと素直に喜ぶベポ。



『ベポ―!!ありがと―!!…でも、私は仲間にはならないよ』




サラはベポの反応に喜びながらも、はっきりとローの勧誘を断った。





「…なぜだ」



サラにあっさり断られたローは明らかに温度が下がっていた。




『どうして自分から悪党に成り下がらなきゃいけないわけ?』


しかしサラはそんなローの表情など見えていないかの様に笑って答えた。




「えっ!!?サラって海賊じゃないの??」



『ベポ…私は海賊じゃないよ?まぁ海軍何人も倒してるけど』



キャス「なぁ…海軍に手出したらさ、それってもう悪党じゃないの?海賊…とまではいかなくても」




『………そうなの?』



「お前はバカなのか?」



『だって…海軍も"悪党"でしょ?』




「「「………」」」



みんな言葉を失った。サラの言いたい事がイマイチ解らずにいた。






ペン「つまりこういうことだな?"悪党"なのは海軍と海賊。だから海軍に手を出したとしても、それは悪いことではない。海賊も悪党なので、自分は入る気はない」



『そういうこと!!……海軍は正義なんて言葉ほど遠い悪党』



ギリっと奥歯を噛みながらサラは苦しそうに言った。まるで何かを思い出しているかのように。






「………じゃあオレとこい。お前に拒否権はねェ」



『話聞いてた?』



「あァ 聞いてた」



『…それ以上言うと、海に沈めるから。アンタもアンタの仲間も大事な船も』



サラがローを睨み付けながら言うと、焦ったのはペンギンだ。サラはここにきて初めて本気の目をしていた。





「船長!!!」



「………オレは諦めねェからな、サラ」



『………今日はもう帰って』




ペン「あぁそうする。世話になったな」



ベポ「またねっ!!サラ!!」



『ベポならいつでも大歓迎だから!!!いつでもおいで―』



キャス「(ベポ相手だと人変わりすぎだろ…)じゃまたな!!」



「お前は絶対オレの仲間になる」




バタン



最後にローがそう言い残し、3人と1匹はサラの船を降りた。










『なんなの…?』



1人になったサラは、小さくため息をついてそう呟いた。













『海賊なんてただの悪党…。ただ1つ、あの海賊団を除いては…ね』



サラは部屋を出て甲板に行くと、月を眺めながらそう問い掛けた。






『元気にしてるかな…?』
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