Ocean's History

□It may was destiny
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サラはローが跡を追ってきていることに気がついていた。




『(一体なんなの…?)急ぐわよ!』



サラはオークション会場で落札した9人にそう言い、急がせる。




『“water bird”(水鳥)!!』




サラの"力"の一つ、水鳥(スイチョウ)だ。




『これに乗って』


サラは9人を水鳥に乗せる。


『海岸の私の船まで運んで』

指示を受けた水鳥は空へ羽ばたいていった。






『ふう… さて私もそろそろいかなきゃ』



サラは水鳥をもう一匹出してそれに乗り、オークション会場へ引き返した。



もちろん空を飛んでいるため、ローと鉢合わせしない。





『(トラファルガーは街を探してる… 海岸にさえ行かなければ見つからない)』





海岸といってもここはシャボンディ。



"たくさんある"どころではない。



サラの船を短時間で見つけのは不可能に近い。





『(少なくとも私が帰るまでに見つかることはないでしょ)』





サラは安心していた。大丈夫だと。

















サラはオークションン会場に着くと、気配を消し裏口へ回った。



そこではオークションに出品した人拐いグループたちが、会場のスタッフからお金を受け取っている。




サラはその中で一番多くお金を受け取っていたグループの跡をつけていった。

















『今もってるお金…全部ちょうだい』



サラは人拐いグループが人気のない道に入ったところで後ろから声をかけた。


今はフードを外している。





「あ゛ぁ?誰が渡すかァ!!!」



『ふ―ん… じゃあ力ずくでいいんだ?』




「ねぇチャンみたいな小娘に奪えるわけねェよ(笑)……ん?キレイな顔してんじゃねぇか。おいお前ら!!捕まえて次のオークションに出品するぞ!!」



「「「お―!!!」」」





人拐い達はサラを捕まえようと一斉に襲いかかってきた。




サラはそれを鮮やかに避ける。



『一致団結してるとこ悪いんだけど… 私時間ないのよね―“water needle”(水針)!!』




プシュ




そう言ったかとおもうと次の瞬間には、人拐い達は誰一人立ってはいなかった。


全員首すじが濡れている。

サラが飛ばした水針が当たったのだ。




水針といえど水は水…。
普通なら小さいし痛くないはずだが、覇気をまとっているため攻撃になる。





『………。一発で倒れちゃった…。これ攻撃力あんまないのに』




水針は広範囲に飛ばせるため大人数の場合有効的だが、一時的に動きを止めるために使う技であまり攻撃力はない。



『魚人を捕まえたグループだからそこそこなのかと思いきや… ガッカリ(笑)』






サラはお金だけ奪うと水鳥に乗って海岸へ向かった。
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