Ocean's History
□This world hasn't equality
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わぁぁぁ!!!
「うおおおお〜〜〜!!」
「本物だ!!若い人魚〜!!」
『!!!(人魚!?悪い予感がしたのはこれ…?)』
会場はめったに出品されない若い人魚が登場したことでこの上ない盛り上がりを見せていた。
「……やったぞえ〜〜っ!!人魚だえ〜〜!!人魚が売ってるえ〜!!」
『(どうしよう…天竜人に買われたらヤバい…助けるべき?)』
サラはプレートを挙げるか挙げないか迷っていた。
だがそれも一瞬のうちに状況が一変した。
「5億ベリー〜!!5億で買うえ〜〜!!!」
『!!!』
し――…ん…
「…ダメだ相手が悪すぎる………!!」
天竜人チャルロス聖が出したとんでもない金額に他の者は手も足もでない。
それはサラも同じだった。
『5億以上なんて…無理』
「チャルロスまたムダ遣いを…お前の水槽にはピラニアが飼ってあるだろうえ」
「追いかけっこさせて遊ぶんだえ。人魚は世界一速いんだえ!?お父上様」
一気にボルテージの下がった会場をよそに、チャルロス聖は上機嫌だった。
「……か……会場言葉を失っておりますが、え― 一応!!5億以上!!ありますでしょうか!?なければこれで早くも打ち止めという事に!!」
プレートを挙げる者は誰もいなかった。
コン!!コン!!コン!!
「時間いっぱいです!!それでは本日の大目玉!!"人魚"のケイミーは世界貴族チャルロス聖の5億ベリーにて―――」
その時だった。
「ああああああ
ああああああああ!!
ぎゃあああ〜〜!!!」
ドカァァン!!!