My Love Story Song
□誰か嘘だといってほしい。
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「………お前、オレを知らねェのか?」
『…はい、名前しか知りません』
「………それはさっきオレが教えたからだろうが…オレは海賊だ」
『海賊………』
「キャプテンはね、懸賞金2億ベリーでとっても強いんだよ!!!」
ベポは自慢だとばかりに話している。だけど懸賞金が高いということはそれだけ悪い海賊なんじゃないのか?
『ねぇ…ベポ、今海賊が流行ってるの?』
「え?」
「……何を言っている、今は大海賊時代だ」
言葉につまったベポの代わりにトラファルガー・ローが答えた。
『大…かいぞく…じだい??』
「……美愛…どうしたの?」
「…………」
なんてことだ。よりによって、そんな危険な世界にトリップしてしまったとは…。
『有り得ない…』
「美愛?」
『あ!!ごめんごめん!!…じゃあ、さっきの…バラバラになってたのは?』
「キャプテンの能力だよ?」
『能力??』
「………てめェは何にも知らねェのか」
『すみません』
だって異世界から来ましたから☆……なんて言えるはずもなく。
「悪魔の実だよ?まさか美愛、知らないの?」
『あ!!あぁ悪魔の実ね悪魔の実!!(汗)』
「知らねェんだな……どれだけ平和に過ごして来たんだよ」
『すみません…』
これ以上聞いても不審に思われるだけだ。もう関わるのはよそう。
海賊はすでに逃げていたし、仕事にもどらないといけない。
『じゃ、じゃあ私は仕事に戻りますね!!本当にありがとうございました!!』
「おい、待て」
半分無理やり話を切り上げてステージに向かおうとしたのだが……呼び止められてしまった。
『な、なんですか?』
「お前の歌………空っぽだな」