Ocean's History

□They followed after us
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10分後…



『そろそろ元に戻してあげたら?』



サラが呆れながら言う。キャスケットは、まだローに遊ばれていた。




「船長〜」


「………仕方ない」



半べそのキャスケットを見て、ローはため息をつくとバラバラだった体を元に戻した。




ベポ「ねぇお腹空いたよ―」

『私も』


「適当に店入るか。………そこで洗いざらい吐いてもらおうじゃねェか」



ローはニヤリと笑いながら、キャスケットを見る。



「(だからなんでオレだけ!?)船長、勘弁して下さいよ―」


サラ達は、海賊やお尋ね者でも入れそうな店を見つけ中へ入った。









『で?なんで尾行してた訳?』


「一から話せ、キャスケット」


「(だからなんでオレばっかり…)はい船長。実は…」





________________


「全体何かあるな…」


ローが朝早くから散歩だと言って出かけて行った後、キャスケットはどうも腑に落ちないでいた。




「ふぁぁぁ…キャスケットおはよう」


甲板で一人で考えているとベポが起きてきた。


「お!!ベポ!!なぁ聞いてくれよ!!船長がさ、さっき散歩だと言って船を降りてったんだ」


「キャプテンが??散歩??」


ベポも何故だと言わんばかりに首をかしげている。


「おかしいだろ?なぁ…ついていってみようぜ?」


「えっ!!?ダメだよ、キャプテンに怒られちゃう」


「でもベポは気にならないのか??船長がどこに何をしに行ったのか」


「そりゃ気になるけど…」




「どうした…?こんな朝早くから」


「ペンギン!!丁度いいところに!」



キャスケットはペンギンに事情を説明した。




「……バラバラにされるぞ」

「それは見つかればの話だろ?見つからないように遠くからついていけば……なぁいいだろ!?」


「………俺は止めておく」



バラバラになりたくないからな とペンギンが言うが、キャスケットはどうしても諦めきれないらしい。



「オレは絶対、サラの所だと思うんだよな―」


「えっ!?サラ!!?じゃあ僕いくよ!!!」



サラの名前を出した途端、渋っていたベポが食いついた。



「(相思相愛かよッ)よっしゃ――!!そのいきだベポ!!」


「ベポなら見つかってもバラバラにされないだろうな」


「ん?何で??」


「"海の女神"が全力で止める」


「たしかにな(笑)」


「ね―ペンギンも行こうよ!!」


「………仕方ない。お前らだけじゃ不安だしな」



「よし!!じゃあベポ!!船長の匂いをかいでくれ!!後をおうぞ!!!」


「アイアイ!!!」




こうして三人の尾行作戦は始まったのである。





_____________



「そしたら船長、サラの船に入って中々出てこないから焦りましたよ!!でも水の鳥に乗っていっちゃった時はもっと焦りましたけどね!!」


「…………」



「でもよ!!まさか船長じゃなくてサラに見つかるとはなぁ。あとちょっとだったのに―」



『え?船の近くに居たときから気づいてたけど?』



「「「!!」」」




これにはローも驚いていた。自分は全く気がついていなかったからだろう。


しかしサラは、笑いながらまた爆弾発言をかます。




『大丈夫。どんなに敏感な人でもあの距離なら気がつかない。私は"見聞色の覇気"を使えるからわかったの』
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