Ocean's History
□“Mere resource”she said
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「えっ!?おれ!?」
ベポは自分がいたから親切にしている。とサラに言われ、かなりビックリしていた。
『さっきから何回も言ってるでしょ?(笑)私ベポを気に入っちゃったの。ふかふか加減とか』
たしかにサラは、ロー達を船内に入れたのはローが風邪をひくとベポが悲しむからだと言っていた。
「な…なんでおれなの?」
『だってフワフワで可愛いし』
サラは今にも飛びつきそうな勢いだ。
ベポもこれだけ褒められると満更でもないようで
「う―ん“可愛い”はあんまり嬉しくないなぁ…ねぇ"サラ"って呼んでもいい?」
『あ そうだよね…ベポはカッコイイよ!!…もちろん!!』
とさらに仲良くなった。
「あの―…オレは??駄目?ですよね―………」
「あ キャスケット焼きもち?サラきれいだもんね―」
「なっ!!///ちがっ」
『いいよ』
「え?」
サラはあっさり了承。
「………いいの?」
『だってベポの仲間だし』
「(どんだけベポ好きなんだよ!!)サンキューな!オレはキャスケット!!よろしく!!」
そういって右手を差し出した。
『よろしく』
サラは素直に差し出された手を取り、握手した。
「オレもいいよなァ?サラ」
「うおっ!!!船長!?気配消して背後から近づかないで下さいよ!!」
お風呂から上がってきたローはサラの手とキャスケットの手を引き離しながら断定的に問い掛けた。
『ちょっとトラファルガー…そんな格好で出てこられたら困るんだけど』
「あァ?服がねェんだ。しょうがないだろ」
ローの着ていた服はまだ乾かしている途中なので、まだ着れない。
つまり今のローはバスタオルを腰に巻いただけだった。
『女の子達が目のやり場に困ってる』
そうサラが言うと、女の子=ベラ、シーラ、カトレアナは赤くなり俯いた。
「お前は大丈夫そうだなァ?サラ?」
『アンタなんてど―でもいい。気安く名前呼ばないで』
「………なんでベポとキャスはよくてオレは駄目なんだ」
『なんとなく』
バチバチバチ
「ね―キャスケット、二人の間に火花が見えるよ―?」
「あぁ…オレにも見える…」
ベポが不思議そうに、キャスケットが遠い目をして今にも戦闘を始めそうな二人を見ているとドアが開いた。
ガチャン
「ただい、 え?」
帰ってきたペンギンは目を丸くした。
そこには半裸の我が船長と、睨みあっているサラ…。
『あ ペンギンくんお帰り―』
ペンギンに気づいたサラは、ローから視線を外し声をかけた。
「あぁ……ただいま…じゃなくて!!船長!!早く服着てください!!」
我に返ったペンギンはローに買ってきた服を渡した。
『トラファルガー…バスルームで着替えて』
「別にここで」
「船長!!」
「…わかった」
ペンギンの一声でローは渋々部屋を出た。
『ペンギンくん、トラファルガーの保護者みたい』
「まぁ…あながち間違ってはいないかもな」
『あ』
「どうした!?」
『忘れてた!この子達!!』
そう言ったサラは今まで静かに座っていた9人を見た。
『手錠と首輪外さないと』
「「「「え?」」」」
その場にいた全員がサラの言葉に驚愕した。