猫life

□第5話
2ページ/3ページ


「……あ! 猫ちゃん」

ST☆RISHの作曲家である七海春歌と目があった。

「本当です! 可愛い子猫ちゃんですねぇ」

にこにこと四ノ宮那月が笑う。

「あ! もしかしてこの子、れいちゃん達がビラ作ってた子?」

一十木音也が一枚のビラを取り出した。

「!」

【迷い猫! かも!?】

そう大々的に書かれている下には子猫(私)の写真が大きく載せられている。

《これは……意外に恥ずかしい……》

その下に書かれている字には――

【この可愛い子に心当たりのある人はシャイニング事務所・黒崎まで!】

「何でおれの名前なんだよ!?」

蘭丸が怒ったような声を上げた。

《ごもっともです……》

「それにしても迷い猫ですか……」

真斗と目が合った。

「迷い猫かどうかもわからんがな」

カミュがフンッと鼻で笑う。

「……もしかして、勝手に連れてきちゃったのかい?」

唖然とレンが蘭丸を見た。

「……」

蘭丸が目線を反らす。

レンが今度はカミュを見るが、カミュも視線を反らした。

「……誘拐です」

ぼそりとセシルが呟く。

「何?」

すかさずカミュがセシルを睨み付けた。

「勝手に子猫を連れ去るだなんて何てひどいことをしたのですか、カミュ!」

「日本語がおかしいぞ、愛島」

冷静にカミュがセシルに言い返す。

「誘拐は駄目じゃないかな、ランちゃん」

「誘拐じゃねーよ!」

レンのからかうような物言いに蘭丸が怒ったように言った。



.
次へ
前へ

[戻る]
[TOPへ]

[しおり]






カスタマイズ