猫life

□第2話
2ページ/3ページ



《え……えっと……》

不安げに四人を見ていると真っ先に嶺二が声をあげた。

「ぼくが面倒見るよっ!」

バッと藍から取り上げるように嶺二に抱き寄せられた。

「はぁ? てめぇに預けたら何食わせられるかわかったもんじゃねーよ。……おれが預かる」

嶺二の腕から蘭丸が首根っこを持ち、自分の方へ寄せる。

「皆、この子に必要なデータ持ってるわけ? ボクが責任もって世話するよ」

蘭丸から奪い取るように藍はごく自然に自分の腕へ戻す。

「ふんっ。何を言うか愚民ども。俺に言わせればこんな小さきもの、完璧に預かってみせるわ」

抱き直そうとした藍へカミュが腕を伸ばし、片手で持たれる。

「えー! それじゃあ、この子に決めてもらおうよっ」

嶺二によってカミュの手から床へ下ろされた。

こちらを見る、四人の瞳。

《えっと……》

戸惑いながらも一歩、彼に近づいた――







.
次へ
前へ

[戻る]
[TOPへ]

[しおり]






カスタマイズ