猫life
□第1話
2ページ/3ページ
《何故こんなことに……》
とぼとぼと宛もなく歩く。
目線は低く、四つ足だ。
《疲れた……》
座り込み、夜空を見上げる。
「にゃー……」
声を出してみるが、やはり、猫の声しか出ない。
手を見るとそこにはしっかりと肉球がついている。
《……猫……か……》
がっくりと肩(?)を落とした。
道を歩いているといきなり気絶させられ、目が覚めると猫になっていた。
《どうしよう……》
ここが何処なのかも、今ではわからない。
完璧に迷子だ。
《……犬のお巡りさんに会えないかなー……なんてね》
そんな冗談を思いながら顔を上げたときだった。
.