猫life

□第3話
1ページ/3ページ


《ん……》

眩しさを感じ、目を開ける。

《あれ……?》

見慣れない景色に首を傾げた。

立ち上がってみると目線が低い。

《あ……そっか、私――》

【猫】なんだ、と、再び自覚する。

《夢……じゃなかったんだなぁ……》

「にゃぁぁ……」

深くため息をついた時だった。

――ガチャ

部屋のドアが開き、誰かが入ってくる。

「……おはよ」

その人は目が合うとフッと微笑み、近づいてきた。

《藍先輩》

「ちゃんと眠れた?」

頭を撫で、優しく笑う。

「にゃーん」

「キミは利口なんだね」

藍は指でマッサージするように頭を撫でてくれた。

《……人間ですから……》

ため息をつきそうになり、思わず俯いた。






.
次へ

[戻る]
[TOPへ]

[しおり]






カスタマイズ