永久なる絆を紡ぎだせ

□出会い
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辺りは静寂に包まれ、先が見えないほどの暗闇が広がっている。

しかし、どこからか微かながらも人の荒い息遣いが聞こえる。



「ハッ・・・ハァ・・・くっ」



右手で左側の腹を押さえながら賢明に走る少年と思しき者。

腹から流れ出る血は止まっておらず、服が赤黒く染まり、手を伝って地を濡らす。

血を流しすぎたせいか、意識が朦朧とし視界が霞んできた。


耐えろ。せめて、助けを呼ぶまでは・・・!
でなければ死んでしまう!


己を叱咤しながらなんとか足を動かす。

後ろからは、先程と変わらず大髑髏が追いかけて来ている。

心の中で舌打ちをし、走り続ける。
すると、人の話声が少年の耳に届いた。


あの角からかっ・・!


僅かな希望を抱き、角を曲がる。

目に入ったのは自分より少し下くらいの少年と白い異形だった。

少年と異形は大きな目を更に開き、驚愕している。



「・・・っ」



この少年が化け物を退治できるわけがない。


姿を見た瞬間、そう思った。

しかし、心のどこかでそれを否定している自分がいる。

わからない。どちらが正しいのか。

だが、自分はもう限界だ。この少年に懸けるしか道はない。



そうして、怪我を負っていた少年は意識を手放した。

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