GEHS

□2ー2の日常
1ページ/2ページ


暖かい日差しが差し込む教室
瞼が重くなる5時間目…

「つまりこの公式で解く事によって…って聞いてんのか鏡賀」
数学担当である清蓮が教卓の真ん前の席でいびきをかきながら爆睡する鏡賀の頭を小突くが起きる気配は微塵もなかった
「紫音ー、鏡賀起こせるかー?」
机に突っ伏していた後ろの席の紫音が顔を上げる
「先生ー…、お腹空いてるんで無理です」
食べ物があれば働きます、と視線で訴える紫音を適当に流して
面倒になったのか再び黒板に字を書き始める
文字を書き終わると同時に終了のチャイムが鳴った

「鏡賀、"冷やしカレードリンク"」
「………っ!!」
本田の一言に先程まで全く起きなかった鏡賀が飛び起きる
「ぁ、熊おはよー…」
「おはよーじゃないだろ、5時間目終わったぞ?」
寝ぼけ眼を擦りつつ、にへらと鏡賀が笑うと紫音が背中をつつく
「そんな事より、鏡賀何か持ってない?
俺腹減って…」
「購買部でも人気のクリームパンなら…」
鞄から紙袋を取り出すと紫音の目の前に差し出す
「おぉっ!!ありが…」
直ぐ受け取ろうとした袋が取り上げられる
「カレードリンクと交換で」
「………」
不満そうな視線が紙袋に注がれる
「だって部活の間食用に買ったんだぞ、カレードリンク1本は妥当だ!」
「このカレードリンク馬鹿!」
「うっせぇ、万年欠食児!」

くだらない口喧嘩を横目に本田が蜂蜜飴を口に入れて窓の外を眺める
今日はバイトの日だなぁ…、と嬉しそうに考えていると
担任である藍崎が騒がしかった2人を黙らせていた
手に日本刀を持ってるのは気のせいにしておこう…



2年2組学級日誌
今日の日直 本田

今日もいつも通りの教室でした
そんな事よりクマっていいな



次へ

[戻る]
[TOPへ]

[しおり]






カスタマイズ