黒ノ書庫

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相変わらず.暗く澄んだ夜に.
ロクサスは異変を見せた―…



「………オイ」

俺とすれ違い.ロクサスは指令に有る場所とは正反対の方向へと向かう。

「…………」
俺の声にすら反応せず.ロクサスは奥行きの深いフードで顔ごと隠して.更に進んで行く。

「オイ!ロクサスッ……こんな時に何処に」
「………ッ…関係無いだろ」

………………どうしたんだ?
俺の脳裏には.その言葉しか浮かばない。とっさに掴んだロクサスの腕は振り解かれ.フードからギリギリ覗いた口元から苦い表情が窺える。

「……ほっとけよ」

そんな事を云われても.都合の良い言葉しか聞き取らない俺の頭は.無粋な言葉を拒否していた。



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