おはなし
□キスマーク
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あああ…やっべぇ、超緊張する…っ!!
椿ん家、かぁ…。
前、椿にオレん家に来てもらったから、今度はオレが椿ん家に…ってことになって。
…来たけど…やっぱドキドキする…。
けど、行かなきゃな。
「…よし、行くか。」
ピンポーン…
震える手で呼び鈴を鳴らす。
すると、ガチャ…と遠慮がちに扉が開き、椿が出てきた。
「藤崎…。」
「よぉ、き、来てやったぜ。」
「なんだ、その上からの態度…まぁいい、…その、どうぞ…あがってくれ。」
「おぅ、お邪魔、します…。」
お互い必要以上に緊張してるな…そりゃそうだけど。
椿ん家は、やっぱ病院ってだけあって広くて綺麗だ…。
…あれ、誰もいねぇ…?
「なんで誰もいねぇんだ?つか、椿の父さんたちは?」
「ああ、今日は病院は休み…というか、父さんに藤崎が来ると言ったら、休みにしてくれた。母さんも、藤崎を見たいらしいからな。ただ、今ちょうど買い物に出てる。ボクが前ご馳走になったから、お礼がしたいそうだ。」
「そっか…。わざわざありがとうな。」
「礼なら父さんたちに言ってくれ。」
「ん、分かった。あとどれくらいで帰って来るか分かるか?」
「あと…20分くらいじゃないか?」
20分か…もうちょい時間欲しかったけどな…。
「じゃあ…それまで…。」
「ぅわっ!?///」