これからのお話
□出会い
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「そういえば、お嬢様」
『なに?』
「庭に大きな穴が開いていますので、お散歩される際はお気をつけ下さい」
『・・・・』
庭に大きな穴なんて隕石やらなにか大きな物が降って来ない限りあり得る事ではないはずだ。
というか、そんな事が起きていたら普通起きるはず。
『そう・・見に行ってみるわ』
「いってらっしゃいませ、お嬢様」
大きな穴が開いても慌てもしないメイド。
普通は慌てたり困ったりすると思うのだが、そういう感情をまだ見た事がない。
そんなメイドはいつから居たのか解らないのだが、何故か彼女が居る事が当たり前と感じてしまう。
(不思議よね・・・)
そして、彼女は昔から居たと心のどこかで思っている自分がいておかしいのだ。