ヒソゴン小説
□待ち合わせーキルア編ー
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「そうだゴン!今日の夜ヒマ?用事とか何か入ってる??」
「わっいきなりどうしたのキルア?」
2人で仲良くランチを食べていると、向かいに座っていたキルアが突然身を乗り出してきた。
その顔は何か決心したかのような真剣な表情をしていて、そんなキルアに俺も思わず身構えた。
「んな身構えんなって。お前が思ってるような重い話じゃないからさっ」
「そっか」
「で?どうなんだよ!予定は!」
「あっ…えっと、何もないよ」
「よかった。じゃあさ、今日の夜俺に付き合ってくんない?」
「うん、いいよ!」
俺が二つ返事で返すと、キルアはホッと安心した表情を見せた。
「じゃあ一先ずここから出ようぜ」
カラン.カラン...
「んー、今日はいい天気で気持ちいいぜ」
「でもちょっと曇ってきてるよ?」
「ぅ;…そ、そんなのは気持ちの問題だ気持ちの!;」
「プッ、変なキルアー」
「あー!何笑ってんだよゴンっ//」
少し歩きながら談笑しているとキルアが突然思い出したように声を上げた。
「悪いゴン!ちょっと用事あったんだ」
「何か買い物?俺も付いてく?」
「ぁー…いや、いいよ!ちょっとした野暮用だからさっ」
「ふーん」
キルアが少し困ったように頬を掻いたので、あまり追求しないことにした。
「アレ?何か素っ気ないなー;」
もう少し俺が突っ掛かってくると踏んでいたキルアは、あまり乗り気じゃない俺の態度にちょっと拍子抜けしているようだ。(しかもちょっと残念そうに)
「んー、だってその秘密の買い物とき話そうとした事、あとで夜に教えてくれるんでしょ?」
ニッと笑って見せると、キルアはポカンとしてみせたあと、みるみる内に顔を赤くした。
「えっ…あ、おう!もちろん教えるさっ///」
「?」
突然顔を赤らめて歯切れを悪くしたキルアに首を傾げたが、そんな事よりもキルアが自分にだけに秘密を打ち明けてくれるような感じがして、疑う気持ちよりも嬉しい気持ちの方が勝った。
「じゃあゴン、またあとでな!」
「うん!…って、Σ待ってよキルア!何処で待ち合わせればいいのか聞いてない!;」
「あっ///;」
悪い悪いとキルアは急いで駆け寄ってくると、コホンと一つ咳払いした。