side story 3

□君の産まれた日
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「愛華さーん!」

「おや。
どうしたの?
そんなに急いで。」

「愛華さんっ!
明日何の日か知ってる?!」

「明日?
えっと…明日は15日だからー…」

「うんうん!」



突然星矢君と瞬君はどうしたというのだろうか?

明日は8月の15日。

何かあったっけ…



「あ。」

「分かった?!」

「終戦記念日だ!
灯籠か蝋燭用意しないと!」

「ちっがーう!」

「愛華さん!
それはネタだよね?ボケだよね?」

「え?
何で泣きながら寄ってくるの?
私何かした?」

「愛華さんっ!
明日は一輝の誕生日だよ!」

「あ、そうなの。
知らなかったわ。」

「まぁ…兄さんが自分から言うことも、まずないだろうし…」

「獅子座ってのは知ってたんだけどね。」

「仕方ないか。
一輝だし。」



そうか。

15日は一輝君の誕生日だったのか。

あのコそういうのに興味なさそうだし。

私も改めて聞くこともなかったから、仕方ないっちゃ仕方ないか。



「で。
一輝君の誕生日プレゼントの相談にでも来たの?
明日なら急いだ方が良いんじゃないの?」

「そう!
それなんだ!」

「愛華さん、兄さんの誕生日に何か贈り物をしてください。」

「ん?
君らは相談に来たんじゃないの?」

「違うんです。
僕らの分はもう決まってて…」

「私が個別でってこと?」

「そうそう。
一輝ってば愛華さんのこと気に入ってるみたいだから、愛華さんからのプレゼントがあれば喜ぶだろうって話になってさ。」

「僕らが代表でお願いに来たんです。」

「祝うのも贈るのも構わないけど…
知ってたら多分祝ったと思うし。
出来ればもっと早めに教えてもらえたら嬉しかったなぁ。」

「それはすみません…
でも僕、兄さんの喜ぶ顔が見たいんです!
愛華さん、お願いしますっ。」




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